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ダブルクロス

「ダブルクロス」の世界

『ダブルクロスThe 2nd Edition』

ダブルクロスThe 2nd Edition 矢野 俊策 F.E.A.R. 富士見書房 2003-02 売り上げランキング : 175589 Amazonで詳しく見る by G-Tools

昨日と同じ今日。今日と同じ明日。
世界は繰り返し時を刻み、変わらないように見えた。
だが、人々の知らないところで、世界は大きく変貌していた。

『ダブルクロスThe 2nd Edition』 矢野俊策、F.E.A.R.著(富士見書房)

18年前…。南米で突如発生した未知のウィルスにより、世界はその様相を一変させてしまった。

ヒトの遺伝子を根幹から変化させ、「人にあらざる者」にしてしまう、その恐るべきウィルスの名は「レネゲイド」。
感染し発症した、ある者は獣へと変わり、あるいは肉体や物質を変化させ、ともすれば人間の能力をはるかに凌駕した動きや知能を有し、時に光や熱や血液や重力を操る…。
そしてウィルスの侵食とともに人の心を失っていき、ついには己の衝動に従うだけの化け物「ジャーム」へと変貌してしまうのだ…。

レネゲイド・ウィルスの潜在的感染者、発症する可能性を持つ者は2人に1人とも言われる。
その信じがたい真実を、世界の大多数の者は、まだ知らない…。

だが発症者の中に一握り、ジャーム化せずに人間性を保ち続ける、稀有な存在がいた。
彼ら「オーヴァード」の中には、普通の人間と変わらぬ生活を送っている者もいる。
しかし、その人ならぬ異能は事件を呼ぶ。
彼らを欲する者、厭う者、狙う者が、非日常の世界へ手招きする。
そして……、いつかは「あちら側」へ行ってしまうのかもしれない。

もはや「人間」には戻れず、さりとて「化け物」にもなりきれない。そんな彼らは、"裏切り"を意味する名で呼ばれるようになる。
いわく、「Double Closs」と……。