TRPGとは

テーブルトークRPGの初心者向け紹介コラムです。
「TRPGとはなんぞや?」 この困難な哲学的命題(笑)に対し、実際にキャラクター達が水先案内人となって紹介します。

「テーブルトークってどんなゲーム?」
どんな仲の良い友達相手でも、冴水はこの質問に答えるのが昔から苦手でした。
この遊びが、どんなにおもしろくてクリエイティブでわくわくするか伝えたいんですが…。
「ロールプレイングゲーム(RPG)ってわかる? FFとかドラクエとか。ああいう感じの冒険を、ゲーム機使わないで、何人かで話しながら遊ぶゲームだよ」
とか苦し紛れに言っても、相手はイマイチ想像できないらしい(笑)

というわけで、実際に「ロールプレイするキャラクター達」を見ていただきながら、TRPGを紹介しようというのがこのコーナーです。
さっそくその内容を見たい方は、「テーブルトークってなに?」へお進みください。
ちょっと寄り道なテーブルトーク語りにつきあってもいいよという方は、このまま先をどうぞ。

いつのまにテーブルトーカー

テーブルトークはゲーム界の革命?

はじめてのTRPGプレイ参加。そのファースト・インプレッションは鮮烈でした。
「こんな遊びがあったのか!」と驚かされました。

当時からRPG好きだった私ですが、思えばFFもウィザードリィも女神転生も、映画や本を楽しむように、展開される物語を受身的に愛でていたのです。
それがTRPGではキャラクター=自分。
想像の世界の中を、自分で考え、自由に行動することができます。
物語を創る楽しみ、別人になりきるおもしろさが、TRPGの醍醐味です。
もちろん、そこには現実世界と同じようにできること、できないことがある。
でもそれは、プログラムされたコンピュータのレスポンスではなく、同じように考えることができる人(ゲームマスター)の判断です。
柔軟な対応もできるし、時に意外な方向に発展したりするわけです。

そして同じ物語をわかち合える、仲間達の存在。
自分では考えつかないような言動をする人がいる。それに応える人がいる。つられて、思いがけないことをやってる自分がいる。
「もうダメかもしれない」なんて困難な場面があるほど、それを見事クリアした時、わっと盛り上がります。
そのにぎやかな時間と体験を全員が共有できる。
だから、テーブルトークの楽しさはたし算ではなく、かけ算なんだと思います。

私にはじめてTRPGの世界を教えてくれた本があります。
そこにはテーブルトークの本質が、今も色あせずに記されています。

戦闘もあれば、罠をかわしたり、危機を脱したり、思いもかけない展開があったりで、それが会話でにぎやかに行われるわけだから、楽しめることこの上ない。
しかも、このゲームはゲームマスターがストーリーを思いつくたび、新たなものが遊べるわけだ(中略)
テーブルトークRPGが今世紀後半のゲーム界の革命といわれるのは、この自由さ、オープンエンド性(つぎつぎ広げていける)にあるといってもいいだろう。
『RPGリプレイ ロードス島戦記I』安田均原案 水野良とグループSNE作(角川書店)

TOP
テーブルトークことはじめ

実はゲームの歴史から言えば、ファイナルファンタジーやらドラゴンクエストなど、いわゆる「コンピューターRPG」というのは後発組。
もともと「ロールプレイングゲーム」とは、ボードゲームやテーブルトークRPGなどのアナログゲームに対して使われていた言葉だそうです。
コンピュータRPGの原典とも言われるPCゲーム「ウィザードリィ」ができたのは、テーブルトークRPG「ダンジョンズ&ドラゴンズ(D&D)」を一人でも遊べるようにするためだったとか。
この「D&D」こそが、初の本格的なテーブルトークRPG(TRPG)です。

「D&D」の影響は大きくて、西洋封建時代調で異種族がいたりする「剣と魔法の世界」というのは、その後のRPGの王道になります。
もちろんこの世界観は、かのファンタジーの祖・「指輪物語」(J.R.R.トールキン)に端を発していたりするわけで、ドラクエもFF(クリスタル時代)もロードス島戦記も骨格が似てるのは当たり前なんですよね。

このあたりのテーブルトークの歩みについては、先達のテーブルトーカーさまが詳しく説明してくださってますので、興味のある方はそちらをどうぞ。
テーブルトークRPG(Wikipedia)
TRPGってなに?(TRPG.NET)

テーブルトークと出会って 道を踏み外して しまった!

TRPGとはじめて遭遇したのは高校時代。
入学してまもなく、部活の先輩に「おもしろいから読むべし」と手渡された2冊の文庫本…。
それが、初代小説版『ロードス島戦記―灰色の魔女』(安田均原案、水野良著 角川書店刊)と、前述の『RPGリプレイ ロードス島戦記〈1〉』でした。
そう、パーンです。ディードリットです。ウッド・カーラです。(え!?)

その数週間後、3〜20面ダイスのセットと『ロードス島戦記 コンパニオン』(安田均ほか・グループSNE著 角川書店刊)を誕生日プレゼントとしていただき、しばらく後には、部室で行われるセッションの面子に混じっている自分がいました(笑)
もともと『指輪物語』などのファンタジー好きだったこともあって、あっという間にフォーセリアの世界に魅せられたワケです。
こうして書くと、中学を出たばかりの純真な青少年(?)が、まんまと先輩テーブルトーカーの策にハマってるのがよくわかりますね…(爆笑)

当時、グループSNEの地道な普及活動が実を結び、「テーブルトークRPG」という言葉が、新しもの好きの若いゲーマ達に認知され始めた頃でした。
その後、角川のメディア・ミックス戦略が当たって、美しく完成度の高いOAV「ロードス島戦記」がTV放映されたり映画化して、広く一般にロードスの名が知られて、ファンタジーブームに一役買ったりするわけですが…(笑)
反面、本来のテーブルトーク業界は地盤沈下を起こし、すでに洗礼を受け、うっかり道を踏み外したテーブルトーカー達が細々と口伝えしていく、灰色の時代へと突入していきます。
おかげで、TRPG関係の商品の単価は一気に上がってしまいました…(涙)

さて、その後私は『クリスタニア』や『ダブルムーン伝説』などのTRPGを触った後、『ソードワールドRPG』、『ガープス』と、グループSNE路線を突き進みます。
そして大学生の時、ついにF.E.A.R.の『トーキョーN◎VA』(鈴吹太郎・F.E.A.R著)に出会ってしまったのです。
まさに「セカンドインパクト(笑)」というくらい、そのシステムは衝撃的でした。
映画的な手法を取り入れ、それぞれのキャラクターにスポットを当てたシーン制。
それはプレイヤーによっては発言が少なく埋もれてしまったり、団体行動の中に行動が規制されがちだったパーティー制とは別の、新しいロールプレイのスタイルでした。
当時はまだ、N◎VAの関連商品は一般書店には置いてなくて、先輩テーブルトーカーに連れられて、はるばる「イエロー・サブマリン」まで行ったものでした(汗)

こうしてみると、遊んできたTRPGは有名どころばかりですね…(汗)
同世代テーブルトーカーには、似たような経緯でハマった人もきっと多いんじゃないかな(笑)
それなりに長くやってはいるけど、残念ながらプレイ参加数はそう多くはないので、あまり多くのシステムに触っていないんですね。


Since 2002/03/21
  Web拍手
このサイトを気に入っていただけましたら、ポチっとしてくださると励みになります。
感想、質問、誤字やリンク切れ等お気づきの点がありましたら、お気軽にコメント(500字)をご一緒にどうぞ。