TRPGとは

テーブルトークってなに?

登場人物

  • 十文字一茶 かずさ (28):高校の養護教諭。そのマイペースすぎる言動から「変態保険医」の名をほしいままにしている。
  • 十文字千茶 ちさ (17):高校2年生。もの静かな出来のよい妹。一茶と血がつながっているというのが遺伝子の神秘。
/キャラクター作成システム「ダブルクロス」(F.E.A.R.刊)

一茶 「う〜ん…」
一茶 「いったいどう言えば…」
千茶 「お兄ちゃん、早く起き……。え、ひとりで起きられたの」
一茶 「千茶ちゃん!…実はゆうべ、懊悩のあまり眠れなかったんだよ〜。ああ、To be. Or not to be…」
千茶 「保健の先生がそんな不摂生したらだめよ。なに悩んでたの?」
一茶 「ズバリッ!"TRPGとは何か"をわかりやすく説明しなきゃいけないんだ。う〜ん、まさに盤根錯節、なんと深遠な命題か…」
千茶 「………」
千茶 「…私、先に学校行くね」
一茶 「待て待てってば。えーと、確か"テーブルトーク・ロール・プレイング・ゲーム"の略がTRPG、だったよね?」
千茶 「えぇ。ドラクエやFFなんかでおなじみのRPGと同じ、いろんなキャラクターが関わり合って冒険しながら物語を紡ぐゲームよね。
ただしゲーム機を使わないで、数人でテーブルを囲んでおしゃべりしながら遊ぶから"テーブルトーク"なんだって」
一茶 「そうそう。プレイヤーはその物語に登場するキャラクターを1人創って、その人になりきって冒険するんだ! 架空世界を疑似体験しながら、それを仲間と共有する遊び、って言えるかもね」
千茶 「選択肢から言動を選ぶんじゃなくて、自由にセリフを言ったり行動できるってとこが、テーブルトークならではの魅力だと思うわ」
一茶 「キャラクターになりきって、格好よくおもしろく演じるのが楽しいんだよねぇ〜♪」
千茶 「お兄ちゃんはすぐ脱線して暴走するんだから…。自由って言っても、参加するみんなが楽しめないと意味がないわ。
そのために行動や判定に対する様々なルールがあるし、"ゲームマスター(GM)"っていうゲームの進行係が、必ず1人いるんだからね」
一茶 「やだなぁ、千茶ちゃん。僕なんかおとなしいもんだよ。
まぁ、要するに、ちょっと凝った"ごっこ遊び"ってわけだね」
千茶 「おおざっぱに言えば、そうなるのかな」
一茶 「百聞は一見に如かず! さぁ千茶ちゃん、そこに座って。
『…ふむ。少々お熱が高いようですな』と言って、首から下げた聴診器を手に取ります。『上を脱ぎたまえ』」
千茶 「え、なに? なんのこと?」
一茶 「だからロールプレイ実演☆ ごっこ遊びといえば、"お医者さんごっこ"でしょっ(きらーん!)」
千茶 「……懐から愛銃のデトニクスを取り出して、相手の額に突きつけます。"零距離射撃"を使用…」
一茶 「ま、待て……千茶さん! 話せばわかる…っ!」
千茶 「問答無用っ!」

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