お気に入りシーン
BEST5 ● 忘らるる都 湖畔のひととき
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湖に沈んでいく携帯。パネルライトが光り輝いている。 |
リーブ |
「私、リーブです。……
ちらし見ましたけど、あんなんで商売になるんですか?
クラウドさんらしいですけどね。……」
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バレット |
「…で、目処がついたから、マリンに会いに行くからな……」 |
ティファ |
「……仕事の依頼だって…」 |
ユフィ |
「ユフィちゃんだよ……お願いね!」 |
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クラウドに宛てた様々な仲間からのメッセージが、リフレインする。
湖の底に着く携帯。
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エアリス |
「悪く思ったこと、一度もないよ。
来てくれたでしょ?それだけで十分…」
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パネルライトがゆっくりと消えていく。 |
短いけど、印象的なシーン。
その直前に、カダージュ達にさらわれた子供達を助けに行ったクラウドが、結局助けられずにヴィンセントに救われ、逃げ出してきたマリンと再会してる。
しかも途中の回想シーンで、ここに助けに来ること自体、レノ達やティファに尻をひっぱたかれて来たことが判明。
情けないっちゃそのとおりだけど、クラウドにとって忘らるる都というのはもっとも触れられたくない禁忌の場所のはず。
なにせまさにこの湖の底に、自分の罪の証たるエアリスが眠っているわけだし。
だからこそ悩み立ち止まる彼の、背を押すマリンやティファ。
彼女達の必死なセリフも(そしてさりげに裏に入るレノ&ルードも)、あくまで中立なヴィンセントも、かなりお気に入りのシーンではありますが。
その流れからここに続いていく演出がGood!
携帯=人のつながり。
それは「ひとりは嫌なんでしょ? 出ないくせに携帯手放さないもんね」というティファのセリフでも明らかです。
クラウドを囲む多くの人の声、クラウドを囲む多くの人のつながり。
この作品の最後のセリフ、「俺は、ひとりじゃない」に続く大事なシーンです。
また沈んでいく携帯は、同様に沈んでいったエアリスをイメージさせます。
月光と携帯のライト、冷たく透明な水と泡。
絵として、とても綺麗です。
そしてシーンのラストに、エアリスの優しい、前向きな言葉。
まったく、よくぞ言ってくれたよエアりん。
誰にも相談せず、結果として一番クラウドを傷つける状況下で死んでしまった彼女は、たぶん、ずっとこの言葉をクラウドに言ってあげたかったんだろうな。
そしてエアリスファンであるところの冴水も、きっとエアリスはそう思ってるに違いないと、それはもう8年間思い続けていたものですから(笑)
実際に、自分の耳にそのセリフが聞こえてきた時の感動は、ちょっとうまく言えないくらいです(爆)
また、坂本真綾がうまいよね。
あの、ぜんぜん気負わない自然なセリフ。
少女のようなあどけない言葉を、どこか大人びた声で語るのが、なんともいえずエアリスらしいです。
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