FF7、ACともに最大最強のラスボス。
もとは伝説と謳われ、クラウドの憧れでもあった高名なソルジャー。
実はジェノヴァ・プロジェクトのため、胎児の内からジェノヴァ細胞を埋め込まれた実験体だった。
真実を知り、この星の破壊さえ望むようになったセフィロスをクラウドが倒すことで、彼とその野望はライフストリームに還った、はずだったが…。
ルーファウスをして「セフィロスの残した影響はない」と言わしめながらも、いまだに各関係者の内に色濃くその残影を残す。

キャラクターは、ゲーム中よりもさらにニヒルでもの静かな、それでいて凄惨な雰囲気に。
ACのポスターやパッケージ（初回版）で、クラウドと同列に扱われている割には、登場シーンは恐ろしく少ない。
とはいえ、その限られた場面から受ける印象は鮮烈。
まず、ニブルヘイム事件で炎の中に消えてゆく、かの名シーンの回想場面からして、一言のセリフもないくせに凄まじい存在感。
さらにクラウドとのラストバトルでの、苛烈だが洗練された太刀さばきには、目が釘づけになってしまいます(爆)
しかしその戦闘で、彼がクラウドに殺意を持っていたようにはとても見えない。
彼にとってクラウドというのは、自分の分身でありながら、もっとも遠い存在なのでは…？
2人の決定的な違いが「かけがえのない大切なもの」の存在だとすれば、クラウドからそれを奪おうとするのも納得できる。
そんな彼こそが運命に翻弄された、もっとも哀れむべき被害者なのではないだろうか？

それにしてもカダージュが幼虫扱いで、ジェノヴァ細胞を得るとセフィロスになるってのはいくらなんでも…(涙)
ジェノヴァ細胞、ド●ゴンボールレベルになんでもありだなぁ…。彼だって人間のはずなのに。
それほどFF7におけるセフィロスというのは、何者にも換えがたいキーパーソンなのだろうが……。
いいかげん安らかに眠らせてやろうよ……。

ビジュアルは、圧倒的で凄惨なまでの美しさ。
それでいて、ゲーム版のセフィロスの面影が感じられます。
そして、あの長大なマサムネを振るう時の所作の美しさには、独特の色気があり(笑)
特にわずかな動きにもしゃらんと揺れる、長い銀髪がなんともいえずいいです。

声は、とても静かでした。イメージ以上。
きっと、彼がただのソルジャーだったなら、無口だが穏やかで知的な青年だったんだろうと思わされます。